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第8回「非営利法人・公共機関のDX事例に学ぶサービス向上とコスト削減のヒント
DX 推進

目次
1. 「探し物5分」がチームを止めた!
会議室の沈黙5分。それは「紙探し」から始まっていました。
「この前の資料、誰が持ってる?」「えっと…どこだっけ」
そんな会話から始まる会議、思い当たる方も多いのではないでしょうか。
実際、私たちが支援する非営利法人の現場でも、こんな声が日常的に聞かれます。
「資料が見つからないまま、会議の時間が過ぎていく」
「フォルダの階層が深くて、資料が見つけられない」
「引き継ぎがうまくいかず、業務が止まる」
どれも“ちょっとしたこと”のようで、日々のストレスや業務の停滞に直結します。
そんな現場で今、「小さく始めるDX」が注目されています。
2. 「全部変える」のではなく「1枚の紙から変える」
「DX」という言葉を聞くと、「人もシステムも変えなきゃいけないんでしょ?」
と身構える方が多いかもしれません。
でも、成功している団体の多くは、最初から何もかも変えたわけではありません。
むしろ最初は──
「この紙1枚、なくせないかな?」 という問いから始めているのです。
【実例1】「稟議書だけ」を電子化したら、会議が変わった
<背景課題>
関東にある中規模の公益法人「A団体」では、内部の決裁文書(稟議書)が
紙で回覧されており、誰の机にあるのか分からず、承認が滞る場面が頻繁に
発生していました。
また、会議前に必要な資料が揃わないことも多く、「会議の冒頭は探し物か
ら始まる」という状況が日常化していました。
<DX施策>
◇稟議書の電子化からスタート
「全部は無理でも、まずは稟議書だけ」という方針で、文書管理システムを導入。
稟議書をWordで作成→PDF化→クラウドにアップロードし、そこから決裁を
行うシンプルなフローに移行しました。
◇紙を減らすのではなく、「この紙だけなくす」
紙の原本は廃止し、承認印はシステム上での確認記録に切り替えることで、
回覧のタイムラグをゼロに。
一方で、押印が必要な契約書などは紙のまま継続するなど、無理のない運用を
維持しました。
<成果>
◇稟議書の回覧・承認スピードが、平均3日 から 1日に短縮
会議開始時に「資料がない」と言われることがなくなり、会議時間が15分短縮。
決裁履歴が自動で残るため、引き継ぎもスムーズに
「最初から“全部”ではなく、“この1枚だけ”を変えてよかった」
と、担当者は振り返っています。
【実例2】「寄付の受領書」をクラウド化したら、信頼が育った
<背景課題>
広報・ファンドレイジングを担う「K施設事業団」では、寄付をいただいた方への
受領書を紙で発行・郵送しており、印刷・封入・発送に毎月かなりの時間とコスト
がかかっていました。
<DX施策>
◇受領書のPDF化
まずは受領書だけ電子化し、ダウンロードできるように設定。寄付者にはメールで
ダウンロード案内を送付する方式に変更しました。
◇広報負担を減らし、信頼を“見せる化”
紙の発送業務をなくすことで、広報担当者の時間を削減。余った時間でSNS更新や
報告会の企画など、発信力の強化にもつながりました。
<成果>
郵送業務が月6時間分削減。広報のリソースを再配分可能に
PDF受領書の利用率が寄付者の73%に到達
「透明性が見える化された」として、継続寄付率が20%向上
「紙をなくしたい」ではなく、「紙を減らすことで信頼を増やす」と
考えるようになった。
この変化が、次の取り組みにもつながり始めています。
3. 小さなDXで得られる3つの効果
このように「稟議書だけ」でも変えることで、次のような効果が得られます。
1.業務の停滞がなくなる
回覧や確認の遅れがなくなり、職員が“待たなくて済む
2.情報が見える
どこに何があるか、誰が承認したかが明確になり、引き継ぎもスムーズ
3.次のDXに踏み出せる
1種類の紙が電子化されると「日報もできるかも」「報告書もいけそう」と他部門も興味を持つ
4. 「文書管理のDX」は、紙1枚から始められます
DXというと、大きな仕組みや費用がかかるイメージがありますが、
TeamRiseは、非営利法人の“1文書”からでも導入可能な文書管理ツールです。
例えば──
「納品書だけ電子化したい」
「社内の休暇申請書だけをPDFで管理したい」
「日報を紙→クラウドに移したい」
そんな、たったひとつの課題から始めることで、現場の空気が変わり始めます。
「うちはDXなんてまだ早い」と思っている方へ
私たちは、DXを“技術の導入”ではなく、“業務のストレスを減らす工夫”と捉え
ています。
その第一歩は「紙をなくす」のではなく「紙を1種類だけ減らす」ことかもし
れません。
5. 無料の導入相談・デモを
TeamRiseでは、非営利法人の皆さま向けに
無料の導入相談・デモを随時開催しています。
▼無料デモ・資料請求コチラ
https://maki.ne.jp/contact
「この1枚、なくせないかな?」
そんな気づきから、DXの第一歩を踏み出してみませんか?