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公益法人会計Q&A vol.13
会計・税務
満喜株式会社のホームページをご覧いただきありがとうございます。
今回もインボイス制度に関連した内容を掲載します。
今後も継続してQ&Aを掲載していきますのでお楽しみに!
目次
1. 職員が経費を立替払いする場合について
公益財団法人です。
職員に立て替えてもらった消耗品費や通信運搬費旅費を、後で財団から職員に支払います。
Q1.職員に提出してもらうインボイス(領収書)の宛名は”財団名”であるべきでしょうか?
Q2.職員に支払う伝票に記載する「相手方の氏名又は名称」は”職員名”で問題ないでしょうか?
なお、当財団は課税売上が2億円ほどありますので、中小事業者の少額特例(※)は適用されない法人です。
A1.
職員が経費を立替払いした際、領収書等の宛名は“財団名”である必要があります。
もしも“職員名”だった場合、インボイス記載事項「書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称」を満たしません。
この場合、「仕入税額控除」を受けるには、“財団名”が記載された「立替金精算書」を作成し、「職員宛のインボイス」と併せて保存をすることが必要になります(インボイス通達4-2)。
なお、レシートなどの「簡易インボイス」の場合は、「書類の交付を受ける事業者の氏名又は名称」は記載されませんので、「立替金精算書」を作成する必要はありません。
A2.
「仕入税額控除の要件として保存が必要な帳簿の記載事項」の1つに「課税仕入れの相手方の氏名又は名称」とあります。
今回の場合「”課税仕入れ” の相手方」は”職員名”ではなく”購入先”ということになりますから、伝票には”購入先”を記載することになります。
※.「旅費」については、「出張旅費特例」を使う場合に限り、”職員名”を記載します。
●正しい仕訳(発生主義)
職員の立替が判明した時点
支出科目(相手先=購入先)/ 未払金(相手先=職員名)
支払(清算)時
未払金(相手先=職員名)/ 預金
●簡便的な仕訳(現金主義)
支払(清算)時
支出科目(相手先=購入先)/ 預金
(※)中小事業者の少額特例
対象者 :2年前(基準期間)の課税売上(税抜)が1億円以下、または、1年前の上半期(個人は1~6月)の課税売上(税抜)が5千万円以下の事業者
対象取引:1万円(税込)未満の課税仕入れ(経費等)について、インボイスの保存がなくても帳簿の保存のみで仕入税額控除が可能
対象期間:令和5年10月1日 ~ 令和11年9月30日 の期間に、国内において「物やサービスの提供」を受ける取引