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公益法人会計Q&A vol.4
会計処理
満喜株式会社のホームページをご覧いただきありがとうございます。
今回は過去にメルマガで配信いたしました「公益法人会計」のQ&Aを掲載します。
新しい発見や今までと違う観点からの情報が得られるかも?
今後も継続してQ&Aを掲載していきますのでお楽しみに!
1. 毎年度、事業費・管理費の財源として市から交付される補助金について
【Q1】
毎年度、市から事業費・管理費の財源として補助金が交付されており、これは指定正味財産の要件の1つである「寄付によって受け入れた資産」に該当すると考えられますが、もう一つの要件である「当該資産の使途、処分又は保有形態について制約が課せられている場合」については、毎事業年度開始前に予算書を作成し、次年度の補助金必要額を市に申請しているので、「予算書(申請書)の通り補助金を使用する」という制約がかけられていることになるのでしょうか。
【A1】
Q2の回答と併せて記載しています。
2. 「指定正味財産」として処理すべきか
【Q2】
毎年度の受取補助金について、「指定正味財産」として処理しなければならないのでしょうか。
【A1、2】
「公益法人会計基準注解」の「(注13)補助金等について」において、
「法人が国又は地方公共団体等から補助金等を受け入れた場合、原則として、その受入額を受取補助金等として指定正味財産増減の部に記載し、補助金等の目的たる支出が行われるのに応じて当該金額を指定正味財産から一般正味財産に振り替えるものとする。なお、当該事業年度末までに目的たる支出を行うことが予定されている補助金等を受け入れた場合には、その受入額を受取補助金等として一般正味財産増減の部に記載することができる」
と記載されています。
つまり、国又は地方公共団体等が何の制約もかけずに補助金を交付することはありえないので、原則は「受取補助金 =指定正味財産」となりますが、「受け取った日」と「費消した日」が同じ年度内である場合には、結果として決算書「貸借対照表」に数字が残らないので、簡便的に一般正味財産として処理して良いということになります。
設問の毎年度交付される補助金は、各年度で使い切ることを前提に交付されているものですから、結果的には一般正味財産でも差し支えないことになります。
当該補助金で固定資産を購入した場合は「減価償却費を複数年かけて計上し費用化=一年以内に費用化されない」ということになるため、購入に充当した額については、「指定正味財産」として処理するとともに、購入した固定資産は「その他固定資産」ではなく「特定資産」に計上することになります。