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ヒューマンライズ Labo

2025.09.15
「令和6年会計基準」を導入した場合、「収支予算書」ってどう作ればいいの!?

会計・税務

●公益法人認定法施行規則 第48条第1項から第5項に定められている内容
(そのまま載せると長くなり分かりづらいので、一部抜粋・要約したものを記載します。)
1 「経常収益・事業費・管理費・経常外収益・経常外費用」の区分を設ける
2 「事業費」は、「公益目的事業」と「収益事業等」に係る金額を分けて表示する
3 「経常収益・経常外収益・経常外費用」は、「公益目的事業」に係る額を明示する
4 「経常外収益・経常外費用」については、内容を示す適当な名称を付すことができる
5 各項目については、当該項目の内容を示す適当な名称を付さなければならない

(※1)新基準「活動計算書」をベースに作成される場合は、
「経常外収益 →その他収益」「経常外費用 →その他費用」と読み替えます。
(※2)「2・3」については、縦に並べなくても、会計区分として横に並べて「内訳表形式」にすることも可能です。

現在の「平成20年会計基準」のままであれば、上記の要件をすべて満たしている「正味財産増減計算書内訳表」の様式で作成すればよかったのですが、「令和6年会計基準」では、これと同じ様式の計算書類は存在しないため、ある程度の工夫が求められることになります。

    1. どういう様式が選べるの?(4つの選択肢)

    【内閣府 公益法人メールマガジン】第223号 令和7年7月23日発行では、「令和6年会計  基準」に対応した「収支予算書」の様式として3つの選択肢が示されていますが、ここでは、更に細分化して4つの選択肢をご提案いたします。

    ⚫️ご参考【内閣府 公益法人メールマガジン】第223号 令和7年7月23日発行

    https://www.koeki-info.go.jp/mailmagazine/hrxqgzvvbp.html

    (1)「活動計算書(本表)」の様式そのままに作る方法
      (シンプル/ただし内部管理の工夫が必要)
    (2)「会計区分及び事業区分別内訳」と「財源区分内訳」の2つの表を作成する方法
      (説明責任を果たせる / ただし複雑)
    (3)「会計区分及び事業区分別内訳」の様式に「指定純資産」の金額を含めて作成する方法
      (総合的 / ただし財源別の数字が見えない)
    (4)「会計区分及び事業区分別内訳」の様式に「指定純資産」の列を追加して作成する方法
      (総合的 / ただし初年度の負担大)

    ※1.どの方法でも、「第48条」の要件を満たしていれば問題ありません。
    ※2.令和6年会計基準「運用指針」に記載されている、活動計算書の注記「会計区分及び事業区分別内訳」については、「一般純資産区分」の数字のみを内訳表示する様式であり、また、「科目」については、かなり省略された表示になっていますので、この様式をそのまま使用することはできません。
     上記②~④のように、「指定純資産区分」の数字を含める工夫が必要であり、また、「第48条」の要件を満たすために、「科目」は「活動計算書(本表)」と同様に詳細に表示する必要があります。


    ⚫️詳しい内容 → 以下の表にまとめてみました。
    20250915blog_01


    2. 「形態別分類」が消えちゃうのでは?

    令和6年基準では「活動別(何の事業か)」で表示するのが基本です。
    従来の「形態別(役員報酬・賃借料等)」で管理したい場合は、活動別の「細目(下階層)」として「形態別表示」を追加しておけばOK。(会計システムやExcelでも対応可能)
    実務上は「活動別+形態別の細目」を併記すると、予算管理がしやすくなります。

    先程ご紹介した「4つの選択肢」のうちの(4)の方法で、かつ、「活動別区分(横の会計区分)+ 形態別区分(縦の費用科目)」様式を作成してみました。(様式例)

    20250915blog_02


    3. この5つを押さえれば大丈夫!! (実務チェックリスト)

    1.「第48条」の必須項目がそろっているか確認。
    2.令和6年会計基準「活動計算書」と突合できる様式にする(将来の比較が楽)。
    3.「指定純資産」と「一般純資産」を分けるかどうかを決定。
    4.「形態別」の管理が必要なら、「活動別」の「細目(下階層)」に追加。
    5.「行政庁提出用(前期対比・会計事業区分別・財源別など)」と「内部管理用(予実   対比)」を使い分けるか検討。

    令和8年度から「令和6年会計基準」へ移行する法人さんは、どんな様式にするか、
    今から検討していく必要がありそうですね!!

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